人と会いアートに触れた一日〜あまがさきアート・ストロール③〜

2022年3月27日(日)
前日の春の嵐も去り、朝から澄んだ青空。
自宅を9時前に出発して車で目的地の尼崎城址公園へ。「あまがさきアート・ストロール」最終日、ホコトとしてアートブックマーケットに参加させてもらう予定になっている。休日ということで混雑を避けて阪神高速を使い、40分弱で現地到着。
まずは会場を確認して10時から搬入開始。ホコトの本棚にあったアート関連の本 約70冊が入った段ボールを台車で運ぶ。図書館前の駐車場から尼崎城のお堀をぐるりと回ればイベント会場。長机に布を張り、持参した本とヒロセガイ氏制作のHoCoTo看板を並べてスタンバイ。段ボールやブックエンドも活用しつつ、ディスプレイは各出店者も工夫のしどころ。

少し余裕が出てくると、周囲のお店にもそれぞれ挨拶に回る。今回の出店は全部で8グループ+キッチンカー『茨木ラマン』さん。お互いに名刺交換したり、ちょっと買い物したり。個人参加もあれば、六甲ミーツアート事務局(有志参加)や『月風灯舎』さんなど。芦屋みつばち古書部の拠点である『風文庫』さんも挨拶に来てくださる。風文庫さん曰く、このようなイベントの大きな目的のひとつは出店者同士の交流。キッチンカーのカレーやコーヒーも遠慮しないでどんどん買って食べたらいいのよ、と教えてくださる。なるほど、そうなのかと納得。初めてのことなので少し緊張していた心がどんどんほぐれていく。

11時のスタート時間と前後して少しずつ賑わってくる。ふと目の合った女性がカフェ時代のお客さまと気付き、声をかける。インスタグラムの告知を見て来てくれたのだそう。本当に嬉しい。お店で読んだ思い出の本を買ってくださる。しほさん、ありがとう。その後も、本がどんどん売れていく。きっと、みんな嬉しいのだ。コロナ禍でずっとずっと我慢してきて、災害は多く、世界情勢も不安定で、心配事は尽きないけれど、とにかく今日は青空が広がり、桜が咲き始め、まん防も解除されて少しほっとできる。もちろんマスクは外せないけど、どの人の表情も和らいでいる。午後からも馴染みのお客さまが訪ねてきてくれた。本のあるカフェホコトはおしゃべりなしがコンセプトの静かな空間だったので、今まででいちばんおしゃべりが楽しめたかもしれない。みくさん、ワタナベさん、トモコさん、ノリコさん、ありがとう。

夕暮れに休憩で訪ねた図書館では、ステンドグラスが西日に映えて幻想的。階段前には松本人志像がそれとなく置いてあり、尼崎市のユーモアをここでも感じる。6時を過ぎるとさすがに人影もまばらになり、急に寒くなる。コートを羽織り、少しずつ片付けながら7時を待って終了の合図。テントや椅子を片付ける事務局スタッフさんや、本日の仲間にご挨拶。駐車場へ戻る私たちの背中を、お城が夜間の特別ライトアップで見送ってくれた。帰り道に寄った西宮「そば太鼓亭」でマスターはカレーそば、私は鶏つけそばを食べてホッとひと息。

お土産に買った「白い絵本」
ナーサリー・ライムとは
英国でマザーグース童話集のこと
ホコトの本棚から
オンラインショップ用に
選び直したアート本たち

今回の参加にあたり、声をかけてくださった六甲ミーツ・アート総合ディレクターの高見澤清隆さんに改めて感謝します。そして、そのキッカケを与えてくれたアーティスト・ヒロセガイさん、本当にありがとう。アートというのは人と人が出会い、何かに響き合い、そこから新たに生み出されたものだと思う。緊急事態宣言時には活動を制限されて悔しい思いをしたアーティストも多かったことだろう。でも、さあこれからという時にもっとも必要とされるのは、アートの力。その一部に少しでも参加できたことを誇りに思います。以上、あまがさきアート・ストロールのレポートでした。
[ 元ブックカフェ・ホコトマネージャー記 ]

☆4月2日よりホコトオンラインショップにて、アートブックフェア開催中
どうぞこちらをご覧ください。→ https://shop.hocoto.jp/

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