「コーヒーと紅茶、食後はどちらになさいますか?」
このように問われると迷ってしまうほど、どちらも大好きです。本のあるカフェホコトでもコーヒーと同じぐらい紅茶メニューをリピートしてくださるお客さまが多くいらっしゃいました。もともと私は紅茶党で、朝ごはんは必ず濃いめのミルクティーを2杯以上というのが長年の習慣でしたので、カフェメニューを検討する際も真っ先にポットサービスのミルクティーを候補に挙げていたほどです。
神戸紅茶さんのこと
ホコトの紅茶メニューは前述のミルクティーをはじめ、ホットティーやアイスティー各種、後半にお客さまのリクエストで登場したアッサムチャイも含め、すべて『神戸紅茶』https://kobetea.co.jp/ さんの茶葉を使っていました。
創業1925年、100年近い歴史を持つ老舗紅茶屋『神戸紅茶』は、ティーバッグを日本で初めて製造したことでも知られています。経験豊富な紅茶鑑定士さんが、日本の水(軟水)に合わせ、味・香り・バランス・水色のすべてにおいて厳しい基準で仕上げておられるので、本当にどの商品を選んでも素直に美味しいのです。最初の出会いはもうずいぶん前になりますが、市内の食料品店で買ったイングリッシュブレックファーストの赤いティーバッグだったと思います。アッサムとケニアの茶葉が使われ、濃厚で香り高くミルクティーには最適。すっかりファンになって以降、目にするたびにいろいろな茶葉を購入して楽しんでいました。
ホコトの紅茶メニュー
2018年、本のあるカフェホコトを開業するにあたり紅茶は迷わず『神戸紅茶』にすることに決め、当時の担当の方とも相談しながら茶葉を選定していきました。特に思いが強かったのはミルクティー。世界最大の紅茶産地インドのアッサム地方で栽培された茶葉をCTC(Crush潰す・ Tear引き裂く・ Curl丸める、の略)製法で仕上げた「アッサムCTC」は、短時間で力強いコクのある紅茶液が抽出できます。お店で使用していたのは業務用の1kg入りでしたが、仕上げの段階で紅茶液とミルク(低温殺菌牛乳)の割合を3:1で合わせ、カップに1杯とポットにおかわり分の1杯をご提供。もちろん事前にカップとポットを温めることは忘れずに、ポットには冷めないようにティーコージーをかぶせて。
温かい紅茶をストレートもしくはミルク入りの両方楽しみたい方には「ハイランドケニア」を。少し個性のある紅茶をリクエストいただいた際は、オリエンタルテイストの「インペリアルキーマン」をおすすめしていました。アイスティーのご注文には柑橘系の「オレンジアールグレイ」と、セイロンウバ&ケニアブレンド「クイーンズハイランド」の2種類をオールシーズン対応で。
美味しさの理由
ふと思い浮かべるのは、冬の寒い日に温かいアッサムチャイをひとくち飲んで、ほっとした表情を浮かべられる幸せそうなお顔。幸せの瞬間をお客さまと共有できるカフェ業務は、なんて素敵な仕事だったのだろうと思い出すこともしばしば。本当にありがとうございました。
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『神戸紅茶』の茶葉を使ったメニューの数々が多くのお客さまに愛されてきた理由は、何と言っても日本の水で飲むことを前提に丁寧に仕上げられた茶葉のおいしさであると思います。カフェがなくなった今、直接ご提供することは叶わなくなりましたが、神戸紅茶さんの紅茶はオンラインでも購入できますので下記にご紹介しておきます(コラムでホコトのアイスアッサムチャイレシピも紹介していただいています)。
数々のメニュー写真を眺めていると私も紅茶が飲みたくなりました。久しぶりにインペリアルキーマンを淹れてみようと思います。皆さまもどうぞ良いお茶時間を。
[マネージャー記]
大切な時間を応援するウェブサイト
https://hocoto.jp/