残暑お見舞い申し上げます。
8月8日は暦の上で「立秋」なので、日本の風習ではこの日を起点に暑中見舞いから残暑見舞いにシフトすることになっています。でも今年は尋常でない暑さなので、まだしばらく「暑中」見舞いの方がしっくりくる感じがしています。夕暮れ時間が早くなり、涼しい風を感じられるのはもう少し先になりそうですね。
本日のテーマ「断捨離」について。何気なく使っている言葉ですが、「入ってくる要らないモノを断つ」「家にある不要なモノを捨てる」「モノへの執着から離れる」この3つを実行すること=断捨離と言います。昨今よく取り上げられる「シンプリスト」「ミニマリスト」とはまた違うコンセプトとなります。
ゴールデンウィークの頃から粛々と進めてきた自宅の断捨離は、ここにきて一段落しました。まだ終了ではありませんが、少なくとも家の中の不要と思えるものは、次の行き先を探すことができたので、もうそれだけで気分すっきり!具体的には、衣類や靴、バッグ類を3割減、食器や台所用品を2割減、思い出の品やアルバムなどは厳選してあとは処分(写真には残しました)。貴金属やアクセサリー類は本当に使いそうなシンプルなものだけ残して、あとは買取専門店へ。コレクションしていたCDもある程度減らしたのですが、本だけは納戸に眠っていたものも引っ張り出して整理した結果、以前より並んでいる冊数が増えました。
例えばここに〔本・映画・アート限定〕のチケット2000円分があって、必ず近日中に使ってくださいと言われたら何に使いますか?今の日本で新刊書を買う、映画館で映画を観る、美術館に行く、いずれの場合も相場が1700~1900円ぐらいなのではと思います。映画や美術館は学生やシニア割引、会員特典などでもう少し安く楽しむこともできますが、新刊書は電子書籍という選択肢も含めてなかなか割引されることは少ないのではないでしょうか。
チケット2000円分の使い道として、私なら迷わず本を買います。読書量はさして多くないのですが、とにかく紙の本が好き。そのことがわかったのは実はほんの最近のことで、断捨離した結果、最後まで手元に置きたいと思ったのが本だったのでした。子ども時代から本に囲まれる環境に育ち(とても有難いことです)大人になっても本を買い続けた結果、今でも本に囲まれる暮らしをしています。
本の良いところはたくさんあります。ひとつめに、好きな場所で自分のペースで読めること。ふたつめに、手触りや装丁を眺めるのが好きなこと。みっつめに、背表紙の並んだ場所に居ると落ち着くこと。裏を返せば、電子書籍では背表紙を眺められなし、映画館は2時間以上も暗い場所に閉じ込められるので怖かったり疲れても逃げられないし、美術館は自分のペースで楽しめるけれど、会期が限られている上にわざわざ出かけていかなくてはなりません(我ながらなんて偏屈な理由)。その点、本は買っておきさえすればいつでも好きな時に楽しめるし、これいいよ、と人とも共有できる。しかも数冊同時進行も可能。大切に扱えば、次世代にも引き継げるし、なんて素晴らしいのだろうと思っています。
マスターの考えは「本はただ所有するだけものではなく、必要な人の元へ流れていくもの」これもまた一理あります。読み終えた本で良かったものはオンラインショップに出したり、古本買取専門店にお願いすることも。また、傷みの激しいものはやむなく資源ごみとして出すこともありますが、基本的に思い入れのある本はできるだけ手元に残したい、というのが私の今の心境のようです(この先、変わっていくことも視野に入れつつ)。
本に囲まれた環境ーー遠い日の祖父母の家にも、実家のリビングにも大きな本棚があり、はみ出た本が横積みにされていました。ほんとうにたくさん読みたければ図書館利用がいちばんなのですが、どうも家系的には本を所有したい傾向が強いようです。きっとその人それぞれに、所有したいものがあるはず。必要なものは残し、そうでないものは手放して、ゆとりのできた居住スペースで気持ちよく暮らせるといいですね。
断捨離で居心地よくなった家の中で、いつも傍に置いて憧れの目で眺めているのが、森百合子さんの北欧インテリアの本。日本の住居に北欧テイストを取り入れる方法が丁寧に写真付きで紹介され、かなり参考にしています。そしてお気に入りのカルピス牛乳。メルマガでも書きましたが、冷たい牛乳に適量のカルピス(私は糖質60%オフタイプ)を混ぜると極上のヨーグルトドリンクになりますよ。小学生の頃にテレビの中の人が教えてくれて(誰かは思い出せない)それ以降ずっと夏の定番ドリンクです。熱中症に気をつけて、どうぞよい夏をお過ごしください。
(マネージャー記)